沼端系

 
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柏市のヘイケボタル

8月10日の18時30分。

 

ぼんやりとした十日夜の月の下……

 

柏市北部・利根運河近くのとある路上に集合する人々。

市の環境調査・環境保護に携わっている人々が

野生のヘイケボタル観察会のために集っているのだった。

真夏日・熱帯夜が続いているさなかだが、これから湿地帯に分け入っていくため
みな長袖・長ズボン・長靴装備、帽子やタオルで頭・首まわりも完全防備。

 

この地区はかつては広い湿地帯や水田があり、蛍をはじめたくさんの水生生物が生息していたという。
それが5・6年前、地権を所有するかたの諸般の事情により

大規模な埋め立てが行われ、生態系が大きく変わってしまった。

それでも、保護活動の甲斐あってわずかに湿地帯は残り、
少数ながら生き延びた野生のヘイケボタルを見ることができるのだ。

 

 

ホタルを見るのに8月10日って、遅すぎない? と思った。
しかし、ゲンジボタルの繁殖期が6-7月なのに対して、

ヘイケボタルは7-8月と遅く、なかでもここのエリアは遅い方だという。
さらに今年は梅雨が長くて水温が低かったため、

例年よりも遅いこの日程となったという。

 

道なき道を進む一行……のようにも見えるが
 

実はこの日のために、世話人の方々が事前にロープを張ったり板を敷いて
見学ルートを作ってくださっていた。
ありがとうございます。おかげで、暗い中も安全に進むことができます。

 

数分で観察地点のひとつに到着。

 

崖下がごく浅い湧水池になっていて、そこにヘイケボタルが生息している。

 

日没から30分経過。空にはわずかに明るさが残り、月明かりも思いのほか明るいが、
このエリアは深い木立のおかげでほとんど真っ暗になり、ヘイケボタルが光り始めた。
湧水池上のヘイケボタルの光は星の光と同じぐらい微かで、

写真にも動画にも映らなかったが確かに見えた。

3箇所ある観察地点の合計で40羽ぐらいいたろうか。

 

 

池の上からこちらに飛んできて観察者の髪にとまった個体と、

捕虫瓶に入れられた個体の光だけかろうじて撮影できた。

 

目で見たときは白い光に見えていたから、ヘイケボタルの光は白いんだと思った。
それが写真に映るとこのような黄緑色に撮れているのが不思議!

 

これについて検索してみたところ、
「あまりに暗いと人の目は色を認識できなくなる」ということだった。


【参考サイト】
Kat AK Roberts' "The World Street Photographer"
ホタルの光……の色は何色
 

 

 

捕虫瓶に入った個体をもっと詳細に撮らせてもらうつもりでいたが、
伝達で行き違いがあり、撮影前にリリースされてしまった。無念!

 

星の光のように微かに静かにまたたく蛍を写真に残すことはできなかったが、
記憶にはしっかりと残しておくことにしよう。

 

余談だが、観察会のときの脳内BGMは

終始、松田聖子の「蛍の草原」(1986年)であった。

ん?! 30年以上も前の曲だったのか……。

 

 

 

【付記】
柏市には「柏ホタルの会」という団体があり、柏市南部の増尾の森を中心に保全活動をしている。
毎夏、増尾の森で鑑賞会も行われる。今年は年6/28〜7/7のあいだの6日間だったらしい。

 

ホタルの夕べ2019
 

 

私たちも何年か前に見に行った。
この鑑賞会は、市の広報や町の掲示板でも告知される大々的なもので、ものすごく大勢の人が集まる。
(そういう私たちも電車を乗り継いでわざわざ見に行ったクチ)
だから並んで待つ時間がとても長く、そこだけがつらかったが、
それだけ多くの人々がホタルを見たいと望んでいるのだなぁ、とも思う。

 

保全団体のみなさまは、ホタルの保護や繁殖をするだけでなく、
鑑賞会のために湿地に安全な足場を作ってくれたり、案内や説明をしてくれたりと、
見にくる人のためにも尽力してくださっていて、本当に頭が下がる。

 

 

| tri | 地場情報 | 21:19 | comments(2) | trackbacks(0) | -
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triさん、こんばんは(^^)
野反湖の花、すごく羨ましいです。昨年から夫の療養を兼ねて、夏は蓼科に毎月行っていますが、高山植物はぼちぼち発見できる程度です。私の知識が薄いので、分からないだけなのかもしれないです。
6月にはホテルの無料送迎バスを利用して、辰野の蛍を見てきました。都会育ちなので、生まれて初めてのナマ蛍。保護活動で作った水路にわんさかいるんですよ。夢の国みたいでした。道中のバスから天竜川にもほんわか飛ぶホタルが見えた時は、テンション上がりました。保護地区以外にも生息しているようです。
辰野は、蛍の保護活動費一人五百円でした。夫婦揃って、来年も行く気まんまんです。
| しるばぁ | 2019/08/18 12:23 AM |

しるばぁさん、コメント承認と返信が遅くなってしまい申し訳ありませんっ!! m(__)m
通知を見落としておりました。

今回見た数十匹のホタルにも感動しましたが、もっと乱舞する姿を見てみたいですね。
コウノトリやトキやホタルが保護されなくても普通に暮らせるような環境が増えていったらいいなと思います。

高山植物は限られたエリアに限られた時期だけ咲いていることも多いので、
ガイドブックやウェブサイトの情報で下調べをして狙いを定めて行くのがよさそうです。
気候や天気のこともあるので、一期一会みたいなところもありますよね。
| tri | 2019/09/01 7:15 PM |










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